こんにちは、UPSHARE EC運営チームです。普段はECサイトの売上改善やバックヤードの効率化に頭を悩ませつつ、時には自社で仕入れた商品の検品作業に追われています。

今回は、私たちが運営する「wanomi」のTikTok Shopにてスクイーズの販売を始めたことで見えてきた、「静止画の商品ページだけでは、この商品の魅力は半分も伝わっていなかった」というお話です。EC運営担当者として、現場のリアルな視点から共有させていただきます。
商品ページに「正解」はない?スクイーズの壁
スクイーズといえば、あの独特の柔らかさと、ぎゅっと握った時の反発感、そして元の形に戻るまでの「じわ〜っ」とした癒やしの時間が魅力です。これらをWebサイトの商品ページで表現しようとすると、どうしても「商品の正面からの写真」や「スペックの記載」が中心になりがちですよね。
私たちも最初はそうでした。高精細なカメラで撮影した写真や、詳細なサイズ表記を載せれば、お客様に伝わるはずだと。でも、現実は甘くありません。スクイーズは「触感」と「変化」が命の商品。静止画では、その魅力の核心がどうしてもこぼれ落ちてしまうのです。
最近では社内の開発環境にAIを組み込み、商品ページの構成案出しなどを効率化していますが、どれだけAIが優れたレイアウトを提案してくれても、最後に「これ、伝わってる?」と首をかしげてしまう。そんな自問自答を繰り返す日々でした。完璧な準備をしたつもりで、公開ボタンを押した直後に「あ、これの良さは写真じゃ無理だ」と気づく、あの何とも言えない脱力感。現場の担当者なら一度は経験があるはずです。
動画だから伝わる「質感」と「戻り」のリアリティ
そこで始めたのがTikTok Shopでの動画活用です。実際にwanomiのTikTokアカウントで商品を撮影し始めて感じたのは、視覚情報が持つ圧倒的な説得力でした。
具体的には、以下の3点を意識して撮影しています。
- 形(フォルム)の多角的な見せ方: 一定の角度だけでなく、手に取った時のサイズ感を動画で示す。
- 戻り方のリズム: 握った後の「戻るスピード」は個体や素材によって違います。これをあえてノーカットで見せることで、スクイーズ特有の「癒やし」を共有する。
- 質感のシズル感: 表面のきめ細かさや、握った時に指が沈み込む感覚を、寄りの映像で伝える。
たとえば、あるスクイーズを撮影していた時のこと。一番いい「戻り」を撮ろうと、必死に指でギュッと押し込んだのですが、勢い余って画面の外へ弾き飛ばしてしまったことがありました。その時は「なんてこった」と思いましたが、動画を見返すと、弾力があるからこそ起こるそのハプニングが、かえって素材の良さを証明していました。無理に綺麗にまとめようとするより、嘘のない「動き」を見せる方が、結果としてお客様に響くこともあるようです。
EC担当者が翌日から試せる「動画の引き出し」
皆さんのショップでも、動画を活用したいけれど「機材がない」「手間がかかる」といった悩みがあるかもしれません。しかし、TikTok Shopのような環境では、過度な編集よりも、スマホで撮影した自然な映像の方が好まれる傾向があります。
重要なのは、お客様が「もしこの商品を手に取ったらどう動かすか」を先回りして見せてあげることです。
- あえて「失敗」を恐れない: 綺麗に撮ろうとせず、触っている時の自然なリアクションを撮る。
- 音の演出: もし可能なら、スクイーズを握った時の「ギュッ」という小さな音や、机に置いた時の感触を拾ってみる。
- 短い尺での比較: 2〜3種類を並べて、戻りのスピードの違いを横並びで見せる。
これらは高価なシステムを導入しなくても、今日からスマホ一つで試せることです。私たちのチームでも、バックヤードの自動化システムはバリバリ活用していますが、商品紹介においては、そうしたアナログな「触感の共有」を大切にしています。
まとめ:効率化の先に「触れる」感覚を
EC運営は、売上や利益、効率化といった数字を追うことが仕事です。それは間違いありません。しかし、私たちが売っているのは「システム」ではなく、お客様の手元に届く「体験」です。
商品ページで効率的にスペックを伝えつつ、TikTok Shopのような場所で「触れるような体験」を補完する。この二段構えが、これからのEC運営には不可欠だと感じています。
もし、自社の商品をどう見せるか悩んでいる方がいれば、まずは難しく考えず、自分がその商品を触って「気持ちいい」と感じた瞬間を動画に収めてみてください。私たちも、まだまだ試行錯誤の途中です。効率化で生まれた時間を、そんな「お客様に寄り添うコンテンツ作り」に充てていきたいですね。
私たちの運用ノウハウや、AIを活用した効率化の仕組みなど、気になることがあればいつでもお問い合わせください。現場の苦労を知る者同士、一緒に工夫していきましょう。


